Pro Tools 10の互換性がネック?|Snapz Pro X 2.6.0リリースでYosemiteへのアップデートを再考 [JUNの独り言]
この記事を書いている時点で私が使用しているiMacのOSは、「OS X Mountain Lion(10.8)」です。
来月1日(2015年10月1日)には「OS X El Capitan(10.11)」のリリースが予定されているようですが、現時点での最新バーションである「OS X Yosemite(10.10)」へのアップデートを躊躇っている理由の一つに、私が使用しているキャプチャソフトの「Snapz Pro X」がYosemiteに非対応だったことがあります。
しかし、9月16日に開発元である「Ambrosia Software, Inc.」が「Snapz Pro X 2.6.0」のリリースを発表し、このバージョンでYosemiteが正式にサポートされました。(El Capitanにも対応しているようですね。)
参照元:『Ambrosia Software Releases Snapz Pro X 2.6.0』
http://www.ambrosiasw.com/news/story/Ambrosia-Software-Releases-Snapz-Pro-X-260
私は日本の代理店であるアイギーク株式会社より同ソフトを購入しており、同社からはまだバージョン2.6.0の案内はきておりませんが、おそらく無償でアップデートできるものと思われます。ちなみに、現時点ではソフト上から最新バージョンをチェックしても、2.6.0が認識されずアップデートできません。
【2015年9月25日追記】
ソフト上から最新バージョンが認識されるようになり、アイギーク社のホームページから2.6.0のダウンロードが可能になりました。
--追記ここまで--
私が使用しているiMacにインストールされているソフトは「Snapz Pro X」以外はすべてYosemiteに対応しているので、これでOSのアップデートを前向きに考えられるようになったのですが、あと二つ、障害が残っています。さて、これらをどうするか・・・。
一つ目の障害、それはオーディオインターフェイス(以下、オーディオI/F)です。私はまだPro Toolsが単体のソフトとして販売されていないときに、「Pro Tools LE」が付属していた「Mbox2」を購入し、そこからPro Toolsの使用歴がスタートしました。
現在は「Pro Tools 11」を使用していますが、オーディオI/Fは「Mbox2」のままです。この「Mbox2」、ドライバが「OS X Mavericks(10.9)」まででして、Yosemiteに対応していないのです。
つまり、Yosemiteにアップデートするためには、オーディオI/Fの買い替えが必要になります。私の使用用途からして、高価なオーディオI/Fは必要ないので、候補としてはTASCAM社の「US-366」とかでしょうか・・・。15,000円~20,000円で販売されていますね。
ただ、Pro Toolsに関しては今後のことを考えると、今年の年末までにアップグレード/サポートプランを購入しておく必要がありそうですし、時期を同じくしてWaves社「WUP(Waves Update Plan)」の更新もあります。
加えて先日リリースされたDP9へのアップグレード費用も考えると、、、余計な出費は出来る限り抑えたいところです。(ToT)
二つ目の障害、それはPro Tools 10が使用できない環境になることです。私は「Pro Tools LE 8」→「Pro Tools 10」→「Pro Tools 11」とバージョンアップしてきましたので、10のライセンスも保有しています。そして、Mountain Lionこそ、11と10の共存が唯一サポートされているMacOSなのです。
Pro Toolsが10から11になって、個人的に大きな変化と感じたことが3つあります。それは、
b.RTAS形式のプラグインが廃止された
c.SD2形式のオーディオならびにPro Tools 4.x以前のセッションファイルがサポートされなくなった
です。
まず「a」について、私は曲作りに関してはDPを使用しますので、例えばSampleTank2.xなどの32bitプラグインが「11」で使用できなくなっても特に問題ありません。
次に「b」について、ProTools上でのミックス・マスタリングで使用するプラグインは、他の記事でも書いている通り、ほぼ「Waves Diamond」だけですので、特に問題ありません。
問題は「c」です。過去に制作したプロジェクトとの互換性。
ちょっと話がそれますが、私がWavesを使用している理由の一つに、プラグイン単体がバージョンアップされることがないということがあります。例えば、Wavesのプラグイン全体のバージョンが上がっても、「L1」は「L1」のまま音もプロジェクト上での設定も維持されます。
かなり前の話ですがPSP Audioware社の人気のプラグイン「VintageWarmer」がなかなかAudioUnit形式プラグイン(以下、AU)に対応できない状況がありました。
しばらくして「VintageWarmer2」としてAUに対応したプラグインがリリースされましたが、「VintageWarmer」との互換性はありませんでした。
新しいプロジェクトに関しては「VintageWarmer2」を使用すればいいのですが、過去のプロジェクトが開けないのは困るとフォーラム上でユーザーの声が上がり、同社は「VintageWarmer LE」としてAUに対応した「VintageWarmer」を無償でユーザーに提供しました。(プロジェクト上では「VintageWarmer」として表示されるようです。)
参照元:『VW2 not backwards compatible - ever?』
http://www.pspaudioware.net/forum/ubbthreads.php?ubb=showflat&Number=1286#Post1286
私も「過去のプロジェクトは過去の物」となかなか割り切れない性分でして、そういったことから上位互換性を重視する傾向にあります。
さて、Pro Toolsに話を戻しまして、実際に過去のプロジェクトが11では開けない状況が起こっています。左のアイコンが10で、右のアイコンが11です。
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この場合は、11を立ち上げた後にセッションをインポートすることで読み込みが出来ました(※)が、公式サイトにも
Pro Tools 10.3.6以上(Mac)で、SD2ファイルは自動的に互換のあるファイル形式に変換されます。
と掲載されている通り、10が過去と今後の“架け橋”となるバージョンであるように思えるのです。
(※)
よって、10が動作する環境を残しておきたいという気持ちがあります。
であれば、内蔵HDDのパーティションを切ったり、外付けHDDを用意して、そこにMountain LionとPro Tools 10をインストールすればよいのだと思いますが、内蔵HDDはパーティションを切れるほど容量に余裕がなく、外付けHDDの購入にはこれまた費用が掛かります。
ちなみに今年の初めに「OS X Snow Leopard(10.6)」からMountain Lionにアップデートしたのは、私が使用しているあるソフトがSnow Leopardでサポートされなくなったためです。(そのソフトとは「ノートン セキュリティ」です。)
うーん、、、今使用しているソフトがMountain Lionでのサポートを打ち切られるまでは、現状をキープするのがベターなのか。悩むところです。
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